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日本の伝統工芸品に用いられる木材の種類とその特性

Unsplash / Pixabay

日本の伝統工芸品には、木材がよく使われます。古来から、木は日本の生活に欠かせない素材であり、建築や家具、工芸品など様々な分野で利用されてきました。ここでは、日本の伝統工芸品に用いられる代表的な木材の種類とその特性について紹介します。

【杉(すぎ)】

 

日本で最もよく使われる木材の一つであり、建築材料や家具、仏壇などに使用されます。軽くて強靭で、木目が美しく、耐久性に優れていることが特徴です。また、接着性や防腐性も高く、加工性も良いため、様々な用途に利用されています。

【桧(ひのき)】

桧は、硬くて重い木材で、対象物の美しさを引き立てることができるため、家具や建築材料、船舶、仏壇、茶道具などの高級品に使われます。また、防虫・防腐効果もあるため、湿度の高い地域や建築物の基礎部分にも使われます。

【檜(ひわ)】

檜は桧に非常に似ており、桧と同様に高級家具や建築材料、仏壇などに使用されます。ただし、檜はより柔らかく、より美しい赤褐色の色合いを持っています。また、耐水性や防虫・防腐効果があり、長期間の使用にも耐えられるため、温泉施設や浴室などにも利用されます。

【欅(けやき)】

欅は硬く、強靭で、木目が美しく、耐久性に優れた木材です。建築材料や高級家具、仏壇、鉄道車両の内装材などに使用されます。また、加工が難しいため、職人の技量が必要とされることがあります。

【榎(えのき)】

榎は、桧や檜と同じように高級な材料とされています。主に、神社仏閣の建築や、高級家具、仏壇、箸などに使用されます。木目は美しく、耐久性にも優れていますが、加工が難しいため、職人の技術が必要です。

以上、日本の伝統工芸品に用いられる代表的な木材の種類とその特性について紹介しました。伝統工芸品に使われる木材は、それぞれの特性に応じて選ばれ、職人たちの手で加工されています。これらの木材は、日本の伝統工芸品を作り出す重要な素材であり、それらの美しさや耐久性を支える基盤となっています。

 

木材の強度

上で上げた木材の強度を一覧にまとめると次のようになります。[1]

曲げ強度

kg/cm2

圧縮強度

kg\cm2

せん断強度

kg/cm2

ヤング率

1000kgf/cm2

660 340 80 80
桧・檜 750 400 75 90
1010 475 130 120

木材の強度に関して、こちらのページに面白い記述があります。[2]

https://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/kankyo/mokuzai/wurc/mametisiki/tuyosa/tuyosa.html

この記事は、木材の強度についての豆知識を提供しています。木材の強さには、縦圧縮強さ、縦引張強さ、曲げ強さ、せん断強さ、めり込み強さなどがあり、建物に使う木材では“曲げ>圧縮>引張>めり込み>せん断”の順に強度が上がります。また、樹種によっても異なり、基準強度が最も重要です。建物に使う木材の曲げ性能を比較した表が掲載されています。また、こちらの記事によると、

構造材の性能を「強い」、「弱い」だけで判断し、材料選択を行うことは必ずしも適切とは言えません。設計用の基準値(基準強度)は、あくまで構造設計のベースとなる値であり部材の断面寸法を決定するための値なので、「強い」、「弱い」ではなく「数値が明らかにされていること」が重要なのです。

とのことです。

参考

[1] 木の情報発信基地
https://wood.co.jp/7-mokuzai/exmk/index.html

[2] 宮崎県木材利用技術センター
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/kankyo/mokuzai/wurc/mametisiki/tuyosa/tuyosa.html

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