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空が青いのと海が青いのは理由が違う

AnnaBetlejewska / Pixabay

子供の時になぜ空は青いのか、なぜ海は青いのか疑問に思っていた。そんな疑問を持っていたからだろう、名探偵コナンを見ていた時にコナンが、”空が青いのと海が青いのは理由が違うだろ”と言ったセリフが大人になった今でも忘れられないくらい記憶に残っている。(どういう状況でこのセリフを言ったのか、誰に対して言ったのかは全く覚えていないが・・・)ますます空と海が青い理由を知りたいと思うようになった。

さらに空の色について面白い話を聞く機会が訪れた。中学受験のために塾に通っていた時のことだ。国語、算数、理科、社会の中で一番好きだった理科の授業のときに先生が、”都会の夕焼けは田舎より赤いんだ。それは空が汚れているからな”と言っていた。当時はそれがどうしてなのか理解できていなかったが、都会のほうがより赤い夕焼けになるというのが、衝撃的で忘れられない話だった。

空の色が青い、さらには夕焼け、朝焼けには赤くなる・・・いったいなぜなのか?それが理解できるようになったのは、高校物理で光について勉強して、光は散乱されるということを知り、大学でさらに”波”について勉強してからだった。

タイトルに書いた空が青い理由と海が青い理由を書こう。空が青い理由は、①空気中の分子によって光が散乱される。このとき波長が短い光ほど散乱される量が多く、青い光が強い。②昼間は太陽光が大気の中を通る距離が短く、青い光が赤い光より弱くなるほど吸収されない。という二つの要因が合わさっている。一方、海が青い理由は、水が波長の長い赤色の光を吸収しやすいため、残った青色の光が人の目に届くからである。ついでに、朝と夕方に空が赤くなるのは、太陽光が大気中を通る距離が長くなり、散乱された青い光の強度が弱くなり、赤い光よりも弱くなってしまうからである。都会のほうが夕焼けが赤いのは、都会の大気にはチリが数多く含まれ光の散乱がよりたくさん起こり、青色の光がさらに弱くなりはっきりとした赤色になる。

光、それは空気と同じで普段意識することがないくらい当たり前に存在するもの。けれど、そこに興味を持って調べてみると色々と面白い性質がみられる。これを機にまた光学を勉強しようかな・・・

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