Search Posts

ワイブルプロットを使った故障解析

製品の寿命予測や故障した際の原因推定のためにワイブルプロットを用います。
ここではその考え方をまとめます。

ワイブル分布

ある製品が10台あるとします。1年目に1台、2年目に2台というように時間経過とともに故障する製品が出てきます。
最終的に全製品が故障したとすると、その結果をもとに横軸時間、縦軸故障数のヒストグラムが得られます。
分布を考える際には正規分布が使われたりしますが、正規分布は中心に対して左右対称の形になっています。
故障は製品の弱いところから故障するため、ピークの手前では故障数が少なく、ピークを過ぎた後は故障数が徐々に減っていくような偏りのある分布を考えるほうが実際の故障を表現できると考えられます。そこで使われるのがワイブル分布です。

不信頼度、信頼度、故障率

ある時間に対して累積の故障数を求め、全製品数で規格化すると時間に対する不信頼度が求まります。
ワイブルプロットではこの不信頼度を次の式で定義します。

 \displaystyle F(t) = 1-\exp \left[ \left( \frac{t}{\eta}\right) ^{m} \right]

ここで、\etaは特性寿命、mは形状パラメータと呼びます。[1]

信頼度は、

 \displaystyle R(t) = 1-F(t) = \exp \left[ \left( \frac{t}{\eta}\right) ^{m} \right]

であらわされる。

ある時間における故障数は故障率×その時間における生存数で決まるため、故障率は、

 \displaystyle \lambda (t) = \frac{dF(t)}{dt} / R(t) = \frac{m}{\eta}\left( \frac{t}{\eta} \right) ^{m-1}

であらわされる。

故障分析

m値

m値を求めることで故障モードを推定する手がかりとなる。
m < 1の場合、tが小さいほど故障率が大きい、すなわち初期不良のモードとなる。
m = 1の場合、どの時間でも故障率は一定であるため、偶発的な故障モードとなる。
m > 1の場合、tが大きいほど故障率が大きい、すなわち摩耗劣化のモードとなる。

確率紙

確率紙とはグラフ上で(t,F(t))をある特定の確率紙上にプロットしたときに、直線性が成立するようにしたもので、幾何的手続きで、分布のパラメータを特定することを可能にしたものである。

累積故障率からm\etaを求めるために F(t) を変形して直線関係にし、傾きと切片から求めることを考える。
ワイブルプロットの場合、

\displaystyle \log \log \frac{1}{1-F(t)} = m (\log t - \log \eta )

となる。したがって、傾きからmを、\displaystyle \log \log \frac{1}{1-F(t)} = 0となる点から\etaを求めることができる。

参考文献

[1] ワイブル分布と指数分布 https://gijutsu-keisho.com/technical-commentary/management_engineering-002/

[2] 故障率と信頼性情報の関係 https://www.wavefrontsales.com/sankou01/

[3] ワイブル分析を用いた故障分析 https://www.wavefrontsales.com/sankou02/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください