皆さんこんにちは!今日は久しぶりの雨になり、暑さもだいぶ和らぎましたね。
以前から有休をとって箱根に日帰り旅行に行く計画をしていて、今日行ってきました!まさか雨が降るとは思っていませんでしたが、有休をとってしまったので、しょうがないと思って行ってきました。幸いそれほど強い雨にはならず、午後からは雨も上がってきたのでそんなに大変な旅行にはなりませんでした。
箱根旅行で見てきたことを紹介したいと思います。時系列で紹介してもいいですが、気になったこと、面白かったことから紹介していこうと思います。
火山性ガス用のマスク配布
これは強羅からロープウェイで早雲山まで登った後に、大涌谷に移動するときに駅で遭遇した出来事です。切符を出して乗り場に進もうとしたら、お姉さんがかごを持って立っているのが見えて、何を配ってるんだろうと思ったら、マスクを配っていました。渡されるときに、”火山性ガスの匂いを感じたらこれを使ってください。”と言われました。言われるまですっかり忘れていましたが、2015年6月に大涌谷で噴火が起きていましたね(^^;)そんなことを言われてしまったので、大涌谷まで行けるかどうか心配になりましたが、無事にたどり着くことができました。
くろたまご!
大涌谷と言えば、くろたまごですよね!一つ食べると寿命が7年延びるという言い伝えがあるようです。これは一説によると、鎌倉時代に作られたと言われる延命・子育ての「延命地蔵尊」というお地蔵様があり、このお地蔵さまにあやかり、「黒たまご」を食べると寿命が延びると言われるようになったとのことです。昔はこのお地蔵様の近くに黒たまごをつくる温泉池があったようです。7年寿命が延びるという言い伝えは、7という数字が縁起がよい数字だからだそうです(笑)まあ、七福神とかありますしね♪個人的には、水樹奈々さんが好きなので、名前と同じ響きの7という数字は気になります(笑)
卵が黒くなる理由
ちなみにくろたまごは温泉でゆでることで作りますが、どうして殻が黒くなるのでしょうか?大涌谷にある説明文にはこのように書かれていました。
生卵を温泉池でゆでると、気孔の多い殻に鉄分(温泉池の成分)が付着します。これに硫化水素が反応して硫化鉄(黒色)となり、黒い殻のゆでたまごができあがります。
どうやら、黒いのは鉄と硫化水素が反応してできた硫化鉄(FeS)のようです。化学反応式を書くと
となりますね。さて、上の説明を読んでいて一つ疑問がわきますね。そう、温泉には鉄と硫化水素が含まれているのに、温泉の水はなぜ黒くないのでしょうか?それは、温泉のpHが関係しています。
上で書いた化学式ですが、実際には次のようになっていると考えられます。
温泉中に溶けている鉄イオンと硫化水素が溶けてできた硫化物イオンによる反応です。硫化水素は次のような電離平衡になっています。
もし、溶液が酸性になると、水素イオンの量が多いため、平衡は左に移動し、硫化物イオンの濃度が減少します。逆にアルカリ性になると平衡は右に移動し、硫化物イオンの濃度が増加します。
そこで、温泉のpHを調べてみると、大涌谷の源泉のpHは2.5となっており、酸性になっています。そのため、硫化物イオンの量が少なく、硫化鉄の沈殿が起こらず、温泉の色が黒くなっていないのです。
では、卵を入れると硫化鉄ができるのはなぜでしょうか。卵の殻の主成分は炭酸カルシウム(CaCO3)です。炭酸カルシウムは酸性の水に加えると反応し、二酸化炭素を発生しながら溶けていきます。その時に水素イオンが水となりますので、pHが上がります(中性に近づきます)。すると、硫化水素の電離平衡が右に移動し、硫化物イオンの量が増えます。その結果、鉄イオンと反応が起こり、卵の殻が黒くなります。
まとめ
今回は箱根旅行のうち、くろたまごについて紹介しました。肝心の味について何も言ってませんでしたが、買った直後の暖かいものはおいしかったです。冷めてからはそんなに・・・
くろたまごが黒くなる理由について化学的に考えてみました。これは高校生で習う内容で説明できるので、くろたまごを題材に化学の問題を作ってみるのも面白そうですね。(すでにあったりして)電離平衡は多くの人が苦手にする分野ですが、自分で納得できるまで練習して考えてみてください。私も化学から離れて長いので、もううろ覚えになっていました・・・また勉強しようかな。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。これで、”箱根旅行記 1″を終わります。また次回の記事でお会いしましょう!
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